最近では各種ハイブランドのヴィンテージアイテムが人気となっております。
シャネル、セリーヌ、グッチなどヴィンテージバッグの価格は非常に高騰しております。
インスタグラムなどのSNSでも取り上げられている事も多く若い方が着用されている事も多いです。
本日はシャネルのヴィンテージウォッチ「プルミエール」のご紹介をさせていただきます。
Contents
シャネル H0001 プルミエール
プルミエールとはシャネルで初めて販売された時計です。
買取店に勤めていると比較的、多く持ち込みがある時計です。
シャネルの時計の中でも早めに覚える名称です。
今では時計ブランドと言われればシャネルも連想される程あたりまえになっておりますが昔はアパレル、バッグが有名で時計は作られておりませんでした。
プルミエールが誕生したのは1987年。八角形のケースはとても印象的なデザインです。
針とブランドロゴしか無いので実際時間は分かりにくいです。
ブレスのチェーンデザインも含め時計というよりはアクセサリーに近い形状です。
なぜケースが八角形になったかというとシャネル本店があるパリのヴァンドーム広場を上空から見た時に八角形に見える事からインスピレーションを得たそうです。
なんかインスピレーションをうける場所もオシャレですよね。
プルミエールは現在様々な種類が販売されておりますが本日ご紹介させていただくのは初期から販売されている定番のプルミエールになります。
昔から馴染みの多いカラーはゴールド×ブラックです。
まさにバブルを象徴するようなラグジュアリーなデザインで若い方よりは少しご年配のお客様が使用されている事が多いです。
ゴールドメッキではありますが金無垢と差異がない美しさです。
特にプルミエールが特徴的な作り込みはベルトの形状となります。
ゴールドメッキの貴金属とレザーの編み込みのコンビになります。
このレザーとチェーンの編み込みをどこかで見た事はないでしょうか?
そうです。このベルトの形状はシャネルの定番バッグ「チェーンショルダーバッグ」からきております。
この最高にドレッシーで素敵な時計ですが大きな問題があります。
ココがダメ
シャネルらしいベルトの形状でとても美しい形状ではありますがどうしても長期で使用するとレザーベルトの劣化が先に来て千切れてしまう事がマイナスポイントです。
プルミエールのレザー部分が千切れた際よく行う3パターンの処置
経年劣化で一番ダメージが出るのはこのレザー部分。
レザーにダメージが出た時、オススメの解決策を大公開させていただきます。
切れたから諦めて捨ててしまう方が多いんです。諦めないでこれから紹介する処置を行ってみて下さい。
①レザー部分をとってしまう。
もともとレザー部分が無かったような仕上がりになります。金属素材のみのプルミエールも存在しますのでそれ程違和感は無く使えると思います。
オールゴールドになりますのでプルミエールのレザー部分におけるカジュアル感はなくなりオールゴールドで高級感は増します。
コストもかからないのでオススメの選択の一つです。
ただ派手になる為、本来のプルミエールに良さを感じた方には少し使い勝手は悪くなるでしょう。
②メーカーにてベルト交換
シャネルのメーカー修理に出します。勿論メーカーになりますのでレザー修理は可能です。
しかし一流メーカーとなりますので修理代は高額です。
時期、在庫状況によって変わりますが工賃込で何万円もします。
また納期が長いです。見積もりだけでも1カ月とかは当たり前でかかります。そこからベルトの修理になる為、数カ月待たされるのもマイナスポイントです。
③社外修理
時計修理の外注にレザー取り付けを依頼します。
金額は約1万前後で修理してくれます。
しかしながらメーカー修理でない為、委託業者によってはレザーの質が下がりあまり長期で使用が出来ない可能性があります。
また外部修理となる為、メーカー修理が断られる可能性があります。
上記3パターンで基本は対応しております。
私がオススメなのは③番です。
見た目、クオリティーは殆ど純正と遜色ありません。飽きたら買取店に売れば良いと思います。
私も含めレザーが純正か社外か分かる鑑定士は殆どおりませんので問題無く買取してくれると思います。
結構、中古販売店も③番で対応されて売られている店舗も多いです。
プルミエールの中古相場や買取りのポイント
プルミエールは5年程前まではカラーが派手すぎると言われ売れにくくシルバーカラーのモデルが人気がありました。
しかしイエローゴールドの需要の高まりとともにプルミエールの相場も高騰。
国内は勿論ですがイエローゴールド大好きのアジア圏内の国の方から多く購入いただけております。
今後もヴィンテージの人気に引き連れられこちらのモデルは価格が高騰しそうです。
こちらの時計でベルト以外使用で注意した方が良いポイントは「ガラス欠け」です。
ロレックスでもよくあるガラス欠け。横から見るとケースより大幅に風防が飛び出ております。
この形状ですと時計を固い物にぶつける時、どうしてもケースより先に風防にあたる事が多くガラスが欠けてしまった個体が中古では多いです。特殊な形状ですので社外風防はなく交換費用は高くなります。
細かい部分まで気になる方はこういった部分は注意して見て下さい。
ベルト状態やメッキのダメージで買取価格が変動します。
とても女性からの支持率の高い時計ですので買取価格は高いです。
クオーツのモデルですのでメンテンアス代もそれ程かかりません。
よく持ち込みで多いのが電池が止まったまま持ち込まれます。
昔に流行った時計あるあるですが使わなくて保管したまま引っ越しなどのタイミングで発掘されるケースです。
通常は電池交換のみで動きますが古いモデルなので液漏れしており回路が壊れている個体も多いです。
僕も査定時、裏蓋を開けて液漏れの確認をする場合がありますがこれが結構時間がかかるんです。
またプルミエールの裏蓋を開けるのは傷つくリスクが高いのでそこまで確認はしたくありません。
つまり止まった時計の動作確認をしっかりと行い買取りをしていません。
そんな訳でクオーツ時計で不動は買取価格の大幅ダウンポイントです。
使われていないクオーツ時計は電池を外すか必ず交換を行いましょう。
査定時は動いている状態で行くのが鉄則です。
時計ってよりはアクセサリー?
とにかくアクセサリーに近い印象です。
時間にしばられて欲しくないと言わんばかりに文字盤に時刻表記は無く2針で非常にシンプルな形状になっております。
プルミエールはベルトが特殊でサイズ調整は出来ません。
そのかわり複数点サイズが存在します。
このサイズはバックル部分の金具に表記されております。
中古で購入する際はこのサイズのチェックは必ず行いサイズ間違えをしないようにして下さい。
ポイント
この突起が中央に無いのは大きな真贋ポイントです。
少し片側に寄っているのが本物の特徴です。
またこの表記の有無が真贋チェックにもなります。必ずチェックして下さい。
時間は正直見づらいですが非常にラグジュアリーです。若い方が着けられても可愛いですが個人的には30代以上の落ち着きある女性が使用されるとよりエレガントだと感じました。
金メッキなので研磨が出来ません。使用にはどの時計もそうですが細心の注意が必要だと思います。
ベルトはダブルロックシステムを搭載。細かな作り込みが真贋のポイントにもなります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
男性ではありますがプルミエールはとても良い時計で自分が女性ならつけたい時計です。
シャネルと言えばJ12のイメージが強いですがこの歴史ある時計「プルミエール」も注目していただければ幸いです。
この時計で稀にある失敗ですが金メッキだと思い査定に入った際、金無垢だったという事があります。
金無垢モデルも存在するんです。
裏蓋部分に金を表記する刻印が入りますのでシリアルチェックの際は必ず裏蓋をしっかり確認して金かメッキを判断して査定額を提示しないと赤っ恥をかくことになりますので査定時は注意して下さい。