ロレックスはねじ込みリューズが一般的です。
このリューズの機能のおかげで高い防水性が保たれているといわれております。
そんなねじ込みリューズですが経年劣化などでしっかりと最後まで締まらない個体も存在します。

そんな悩みを解消する為、ねじ込みが最後まで出来ない際に不具合や修理方法を紹介させていただきます。
Contents
リューズが最後まで締まらない症状とは
この症状は長くご使用される事で出る症状です。
リューズ部分に隙間があるのが分かるでしょうか?
とくにロレックスはねじ込み式のリューズが一般的で殆どのモデルがこのリューズを採用しております。
このリューズは時刻合わせをしたあとネジを巻くようにしてリューズを締め込みます。
長く使用するとこのネジ山が削れたり、リューズの形が変形してかみ合わせが悪くなり最後まで締まらなくなります。

中古で購入などするとこういったねじ込みに不具合や引っかかりの悪い個体に遭遇します。
ひどい状態だとリューズが完全に締まらない個体もあります。
リューズが最後まで締まらない事で起こる不具合

実際、防水性が下がりそうですので修理業者に確認をとりましたが少し隙間があるぐらいでは大きな防水性能の低下は見られないそうです。
勿論、ロレックス社は万が一の事が考えられますので不良箇所とみなし防水の低下を指摘されます。
しかし厳密に防水性が下がるのはリューズが解放されている状態で水中でリューズを操作する場合になります。
リューズさえ触らなければ防水性は下がりますが解放した状態でもゴムパッキンである程度、防水性は保たれるとの事です。
※試され場合はあくまで自己責任として行って下さい。
つまりリューズが最後まで締まらない場合起こる不具合は見た目だけであり機能面で大きくマイナスといった事はありません。
リューズが最後まで締まるように直すには
性能がそれほど落ちないといっても見た目も悪いし直したいと思う方も多いと思います。
僕もそうですが高い時計なので大した事ではありませんが毎日見ると細かな部分が気になります。
という事で直す方法を紹介させていただきます。
リューズを直す為には既存のリューズを修正するのは不可能です。
「リューズ」「チューブ」の交換が必要です。
交換するにはロレックスに依頼するか他社で依頼するかの2パターンとなります。
修理先:ロレックス
当たり前ですが製造元での修理を行う方法です。
ロレックスの修理になりますので一番安心して行う事が可能です。
【部品交換費用】
部品名称 | 費用 |
リューズ(ステンレススチール) | 11,000円 |
チューブ(ステンレススチール) | 5,000円 |
意外と良心的な価格です。税抜きにはなりますが16,000円でこの不具合が解消されるなら任せてみるのもありかもしれません。
しかしロレックスに修理を出すとこの部分修理が認められない場合が殆どです。
つまりリューズの交換だけでなくオーバーホールも必須になる事が殆どです。
こちらの交換代金とは別にオーバーホール代金+その他部品交換費用がかかります。
おそらく全て行うと10万ほどの費用がかかるでしょう。
メリット
・メーカー保証が2年間つく
・安心のロレックスなので変な部品交換などされない
デメリット
・高額な費用
・長い納期(部品交換だけでなくオーバーホールも行う為)
・変えて欲しくないパーツも現行の物へと変更
修理先:ロレックス以外の修理業者
ロレックスではない時計修理業者に依頼する場合です。
数多く業者が存在しますので費用、技術力はピンキリとなります。
僕がよく利用する修理業やを参考にさせていただきました。
【部品交換費用】
部品名称 | 費用 |
リューズ(ステンレススチール) | 約35,000円 |
チューブ(ステンレススチール) | 約10,000円 |

なんと部品代が約3倍以上かかります。
なぜかと言うとこのパーツ入手経路はロレックス正規が関与しておりません。
ロレックス以外から入手する方法なので定価に手間賃がプラスでかかります。
詳しい事は企業秘密という事で教えていただけませんでしたが時計修理業者が新品でロレックスの純正パーツを入手する場合は大体同じルートでの入手となるので大きな部品代の違いは無いそうです。
ですのでリューズ修理とオーバーホールをセットで行うと同じまではいかなくても正規ロレックスで修理する費用に近い金額になります。

確かに高年式のモデルではそうかもしれません。
しかしこのロレックス以外の修理業者のメリットは部分修理が出来る点です。
つまり交換したくないパーツはそのまま使用出来ます。
針、文字盤などの夜光がトリチウムの場合、メーカーであれば少しの劣化で強制的な交換が必要となります。
しかし交換してしまってはヴィンテージの良さを損ない価値を半減させてしまいます。
そんな古い時計などの修理の際には費用が割高でもロレックス以外の修理業者に依頼が必要となります。
メリット
・部分修理が可能
・納期が短い
・費用も正規修理に比べると若干安い
デメリット
・修理業者によっては低い完成度
・パーツ費用だけでいえば高額
・短い保障期間
買取価格にあたえる影響とは
ロレックスのメリットとしてリセールバリューの高さがあげられるますがこのリューズが締まらない状態ですとどれだけ買取価格に影響を与えるのでしょうか?
3社大手買取店にて相談したところリューズ締まりの指摘をいただいたのは1社だけでした。
2社につきましては気づいているか分かりませんが指摘はありませんでした。
つまり今回紹介させてもらった画像のレベルであれば熟練の鑑定士でないと気づかないor査定に影響しないという事になります。
ちなみ気づかれた買取店も通常買取価格よりもマイナス1~2万しているとの事でそれ程大きく買取価格に影響を及ぼさない事が分かりました。
僕が中古で購入する場合はこのリューズの締まりは気になるポイントの一つです。
問題がある状態と買取価格が同じという事はありませんが修理可能な箇所という事もあり大きくマイナスになるポイントではないです。
買取店は少しでも安く買取るのが仕事となります。
買取店によってはこのポイントを非常に大きなマイナスと過剰説明をして安く提示してくる可能性もあります。 そんな時は他社相見積りをしっかりととって買いたたかれないように注意しましょう。
まとめ
いきなりリューズが最後まで締まらない状態の時計を手にすると不安が多いと思います。
しかしこうして調べてみると流石のロレックスですのでそれ程、大きくマイナスにとらえなくても大丈夫かもしれません。
気をつけないといけないのはこのまま長く使用する中で同じように無理なリューズの締め方を継続するとリューズが全く締まらない状態になる事です。
そうなれば必然的にリューズ交換が必要になりますし明らかに故障となりますので買取価格に大きな影響が出ます。
早めに手放す事をオススメします。
継続して高級時計を使用する事でこのような部品の摩耗などにおけるコストは必ず発生します。
そんな費用を気にせず使えるサービスがレンタル時計サービスです。
好きな時計を安く使えるサービスを利用する事で賢く高級時計を使っていただく事も一つの選択の一つです。