昨今のデカ厚時計のブームはいつまで続くのでしょうか?
ロレックスのケースは大きくなり人気がある時計はウブロ、パネライなどの大型ウォッチが人気を斡旋しております。
今回はそんなデカ厚ウォッチとは対照的に薄型ムーブメントが得意なメーカー「ピアジェ」の時計について記事を書かせていただきます。
ピアジェの歴史
ピアジェとはジュエリー、時計で有名な高級宝飾ブランドです。
その歴史は長くブランドは1874年にスイスで誕生しました。
「常に必要以上に良いものを作る」を設立者ジョルジュのコンセプトのもと素晴らしいムーブメント、パーツを作る事でスイスの名だたるハイブランドに時計パーツの供給を行っておりました。
時計としての確固たる地位を確立したのは1957年。ムーブメント9Pを発表した事です。
なんと手巻きムーブメントの厚さは2mmととても薄く高性能なムーブメントでした。
その後1960年には自動巻ムーブメント12Pを発表。その厚さはなんと2.3mm。手巻きより厚みが出やすい自動巻のムーブメントをここまで薄くしたことで当時は騒がれました。
今でこそ大きくて厚いケースがカッコイイとされておりますが昔は小さくて薄い時計が美徳とされておりました。

必然的に常に腕に装着されている事が前提となり長時間着けていてもストレスにならない形が求められました。
いまではクオーツ時計という電池式の時計もあり小さい時計が簡単に作る事が出来ますが当時はありませんでした。
小さくする為には小さな部品を少ないパーツでくみ上げる必要があり高級時計にしか出来ない技術でした。
その風潮が残ったメーカーであり今でもケースは大きくても薄型の時計が多数存在します。
ピアジェ G0A41001 ポロS
ピアジェの代表的モデル「ポロ」。1979年に誕生したこのモデルはピアジェの人気モデルで現在までロングセールされております。
こちらはSがついており当時のポロの継承モデルとも言えます。
ポロとはスポーツの名称からきております。
ポロというスポーツをご存知でしょうか?ポロは馬に乗りステッキでボールをゴールに入れるスポーツです。
上品で優雅でありながらスポーティな時計ですのでこの名が相応しいとつけられました。
2016年に誕生したポロSはステンレススチールでありながら細部までドレッシーな時計として注目されております。
鑑定士が見る買取価格
ココがポイント
参考定価:1,323,000円
中古販売価格:70~80万
買取相場:55~60万
定価は高額ですが平行輸入店で販売されている価格を見ると100万をきって販売されております。
良い時計がゆえメンテンナンス代が高額な事も考えられますのでよりオーバーホールが必要な時期がくると買取価格は厳しくなると思います。
買取時の注意ポイント
通常、自動巻の時計はメーカーにて定期的なオーバーホールを行いますが非常に高額です。 少しでも安くする為には外部時計業者にてメンテナンスすれば2~30,000円でオーバーホールをする事が出来ます。 しかしどのブランドでも簡単にオーバーホールが出来る訳ではありません。 特に高級メーカーの自社ムーブメントなどは外部時計業者でメンテナンスが出来ない場合も・・・ そうなった場合、メーカー修理となりますが費用は何十万になる事があります。 また海外に送る修理となる為、オーバーホールだけでも半年かかる場合もあります。 そういったリスクも含め動作確認はしっかりと行い買取価格は設定するようにしましょう。
実際手にとってみた感想
高級宝飾メーカーの時計ですので細部まで細かな作りこみがされたモデルです。
はじめて見たときはパテックのノーチラスにも見えました。
文字盤の水平ギョーシェ彫りは立体感、美しさを兼ね揃えております。
裏スケとなっておりムーブメントが覗ける形となっております。
キャリバーは1110Pとこのモデルの為に開発された極薄ムーブメントを搭載しております。
ローターにはピアジェの紋章が彫り込まれカッコイイのです。
パテック、オーデマと比べるとゴールドなどは使用されておらず少しシンプルで簡素な印象を受けました。
ケースはベゼル、サイドなど研磨の種類を分ける事でマット、ポリッシュをあわせており見るものを魅了する作りです。
仕上げの仕方を変えるだけで時計全体の立体感も出て文字盤が目立つ作りとなっております。
驚いたのはコマの付け外しが打ち出しという事。
打ち出しとはベルトのコマを調整する時に細い金具で叩いて調整するやり方です。
決して打ち出しが悪いわけれはありませんが高額ウォッチはネジで調整するタイプが一般的です。ロレックスの時計などはネジ式のベルトとしては代表的です。
私の勝手な印象ですが高級時計はネジという固定概念があったのでこちらのピアジェを見た時は不安になりました。
しかしバックルなどは細かい部分まで着脱がしやすいようにかつ外れないように細かい処理がされているのを見ると流石一流といえます。
ケースは42mmと日本人には十分すぎるケース径ですが薄さは9.4mmとなっており装着感がとてもよく長時間装着していても苦になりません。
針、リューズにもピアジェの「P」のロゴが彫り込まれております。
ブレスナンバーらしき刻印もされておりパーツの管理も徹底されております。
型番は非常に分かりにくいですが英語のOでなく数字の0が正式な型番となります。
まとめ
ピアジェのポロSは画像で見るよりとってもエレガントでカッコイイです。
まだメーカーホームページに掲載されており新作の扱いとなっております。
ピアジェというと高級宝飾時計メーカーですのでなかなか手が出ない時計と思われている方も多いと思います。
しかしロレックスが高騰した今、新品で考えても決して無理な価格ではありません。
自社ムーブメントを搭載しておりますがステンレススチールのモデルであればロレックスよりも安い個体もあります。
是非、この優雅で素晴らしい歴史あるブランドを体感していただければ幸いです。