2019年3月に廃盤となり価格高騰したGMTマスターⅡですが2019年6月に相場が急下落しております。
何故これほどまで価格が高騰した後、下がったのか?また今後の相場はどうなるのか個人の主観も強いですが記事にまとめさせていただきました。
Contents
GMTマスターⅡの短期間での相場変動
2019年の3月から6月までの間にGMTマスターⅡは相場が大きく変動しました。
3月から伸び初めてこのまま少しずつ上がり続けると思っておりましたが6月に大きく下落しました。
出典:価格.COM
こんな相場の動きをした理由がありますので掘り下げてご紹介させていただきます。
ロレックス 116710LN GMTマスターⅡの価格高騰
皆様もご存知だと思いますが2019年3月に人気の116710LN GMTマスターⅡがファンに惜しまれながらも廃盤となりました。
廃盤となった翌日には大手ネットショッピング「楽天市場」からは在庫が殆ど無くなりました。
そうなると気になるのが価格相場の高騰です。在庫が無くなり買取価格、販売価格はとんでもない高騰をしました。
では何故そこまで価格が高騰したか理由を説明します。
相場高騰の理由①:バーゼルにて廃盤
「廃盤」はロレックスでは大きな要因となります。一般的に廃盤になると新しくこのモデルの製造、販売がされなくなります。

新品は勿論ですが中古の数も減っていく事が予想されるので需要の上昇により販売価格も上がりました。
特に2015年から変更となった鏡面バックルは大変注目されました。
鏡面のバックルは数も少なく今回の廃盤になる最終のマイナーチェンジです。
この個体は特に高値で取引されました。
ギャラの存在もとても大きいです。ギャラの有無で10万は価格が変わります。
相場高騰の理由②:現行GMTマスターⅡの人気の高さ

よく言われる内容ですが今回のGMTマスターⅡは特殊です。
まず現行モデルは確かに存在しますがこちらもとんでもないプレミアがついております。
現行GMTマスターⅡ | ![]() |
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型番 | 126710BLRO | 126710BLNR |
参考定価 | 950,400円 | 950,400円 |
中古販売価格(2019年6月) | 220~230万円 | 240~250万円 |
なんと新品定価の2倍以上の販売価格がプレミアでついております。
お客様とも話しをさせていただきますが本当に限られたVIPのお客様でもすぐには購入する事が出来ず待ちになるケースが殆どとの事です。
これだけ現行が注目されていれば廃盤になったGMTマスターⅡの相場は高騰して当たり前と感じます。
相場高騰の理由③:現行GMTマスターⅡと廃盤になったGMTマスターⅡのデザインの違い
このポイントも重要です。廃盤になって現行のモデルとの差があればより廃盤モデルの相場が上がる傾向があります。
出典:ロレックス公式サイト
2018年に発表された126660新型ディープシー。
こちらはモデルチェンジがされましたが外観は殆ど変更ポイントが無く一般ユーザーには廃盤によるプレミアムは伝わりませんでした。
しかし今回のGMTマスターⅡは違います。
出典:ロレックス公式サイト
見ていただければ分かるようにベルトの種類はオイスターブレスからジュビリーブレスへと変更されました。
同じステンレススチール素材ですが雰囲気が全く変わります。
ベゼルは単色ブラックはステンレスモデルからは無くなりペプシカラー、バットマンカラーのみとなりました。
GMTマスターの売りであるカラーベゼルではありますが単色の落ち着きあるデザインを求めたいたユーザーには少し購入しにくいデザインとなったのは明らかです。
遊び心のある大人の時計へ進化したGMTマスターⅡですがシンプルなデザインを求めていたユーザーは廃盤となったGMTマスターⅡのほうが良かったという声もあります。
そんな大きなデザインチェンジが前型の価格高騰に大きく関係しました。
ロレックス 116710LN GMTマスターⅡの価格下落
ここまで順調に相場高騰したGMTマスターⅡですが大きな下落が待っておりました。
2019年3月に廃盤となり毎月相場を押し上げておりましたが2019年6月にまさかの価格下落。
まだ中古販売価格への影響は小さく一般ユーザーの方が購入される価格に変化はありませんが業者間の市場価格は酷い結果です。
殆どの116710LNの成約は至らず不落札となっております。つまり出品者と落札者の希望価格のミスマッチが出ております。
市場でのGMTマスターⅡの終値 | ![]() |
2019年3月 | 95~100万 |
2019年4月 | 115~130万 |
2019年5月 | 130~135万 |
2019年6月 | 100~105万 |
この表を見ていただくと分かるように相場が下落したというよりは元に戻ったといったほうが正しいのかもしれません。
では何故このような価格の推移があったかの原因についてお話しさせていただきます。
相場下落の理由①:流通数の多さ
今回、廃盤となり注目が集まったGMTマスターⅡですが116710LNが発表されたのは2007年と既に12年もの間、販売されていました。
これだけ長い間、販売がされていたという事は個体の流通数もとても多いです。
廃盤となり「もう購入出来ない」という焦りから中古相場は高騰しましたが「中古は多くあるから別に大丈夫か」と一般ユーザーが気づかれたのが大きいかもしれません。
相場下落の理由②:一時的な業者の売り渋り
上記でも記載したように流通数は非常に多い個体ではありますが廃盤になった後は大手ショッピングサイト「楽天市場」でも販売本数はわずか5~10本と殆どなくなり市場にも数が出品されませんでした。

これにより中古販売本数の減少から本当に欲しい人が高値で購入したり未来への価格高騰を夢見て購入という行動が相場を上げましたが数社が高く売れる時にと販売を優先させ中古市場に個体が多く流れ価格が元に戻りました。
相場下落の理由③:円高の影響
ブランド品は海外の物がメインとなりますので為替の影響をとても大きく受けます。
出典:楽天証券
2019年4月には1ドル最大112円まで上がりましたが2019年6月には1ドル107年まで下がっております。
たかだか5円と小さく見えますがロレックスのような高額時計はこれだけの円高への動きは相場に大きく影響を与えております。
GMTマスターⅡだけでなく他人気スポーツモデルも3~5万程、相場を下げております。
今回は一過性の相場高騰の影響もありこの円高が大きく影響した部分もあります。
今後の相場について
一旦は相場がこれだけ下がりましたので業者の行動は明確に分かれると思います。
今後の動き
■更に相場が下がる前に早く手放そう
■今はつらい相場の時期だがまた上がる可能性があるので在庫としてかかえよう

というのもロレックスの相場も上がり下がりはありますがこの10年で見ても全体的に大きく上昇しております。
日本国内には新型の入荷も少なく今後在庫が溢れる心配はありません。またロレックスのスポーツモデルの人気が無くなる事も考えづらいです。
消費税のアップもあるので少しづつではありますがまた価格は上がるのではないかと考えております。
まとめ
今回の経験は非常に勉強となる推移でした。
バーゼルで人気モデルが廃盤となると大きな相場の変動が予想されます。

人気スポーツモデルのなかでは古いキャリバーが使用されているので2020年のバーゼルでモデルチェンジが予想されます。
とくにグリーンサブマリーナは今回廃盤となると再販は無いのでは噂されております。
廃盤になった際は今回の相場変動も参考に購入や売りなど活かしたいと考えます。
今回の記事はあくまで僕の主観も多いです。責任は取りかねますのであくまで参考程度にしていただければ幸いです。
またこんな相場変動は恐いけどロレックスを使ってみたいという方はレンタルがオススメです。
購入後相場が何十万も下がったら嫌ですよね?
レンタルなら損なく高級時計を使用出来ます。もしよければご検討下さい。